アンケート調査に基づく特別支援学校小学部の運営実態と職員による環境への評価:特別支援学校小学部における空間構成と活動様態についての研究その１

摘要

現在の特別支援学校では様々な障碍のある児童を幅広く受入れつつ，個別ニーズに即した教育を提供する方針が示さている。こうした多様な障碍のある児童たちの活動や生活，教育の場となる建築空間では，障碍特性や障碍の程度，あるいは多様な障碍のある児童がともに学習できる整備が求められている。建築計画分野では，特別支援教育を必要とする児童・生徒の活動や職員の支援実態は明らかにされているが，障碍やその程度に応じた空間のつくり方や教育方針に対応した諸室の空間構成の計画的指針は充分に示されていない。そこで本研究では，空間構成の異なる特別支援学校での児童の活動様態を把握し，空間が児童の活動に与える影響を明らかにする。