調べ学習とメディアセンターに関する評価と実態:教師による学校の空間評価に関する調査研究その１

摘要

近年では、小中一貫校や教科教室型の運営を行う中学校なども注目されている。またI C T機器の導入などにより、学習環境が大きく変化している。一方で、新たな学習環境やツールに対する教師の対応に課題がみられる。本研究では、アンケート調査により教師からみた現状の問題と要望を探ることで空間と活動の実態把握をすると共に、課題を整理し今後の学習活動に相応しい空間の在り方を探ることを目的とする。特に本研究では、上記の新しい教育を行っている小中一貫校と教科教室型の学校を中心として調査を行った。なお、本報は連続する３報のうちの第１報であり、調べ学習とメディアセンターに関する分析考察を中心に報告する。新学習指導要領の完全実施により、小中学校では体系的な学びの一貫として調べ学習がさらに重要視されている。それに伴い、建築面では図書室とコンピュータ室（以下PC室）をメディアセンターとして一体的に整備する傾向があり、改めて実態を把握する必要がある。