小中学校における通級指導の内容からみた教室の空間的特徴: F 市の通級指導教室を対象として

摘要

小中学校の通級指導教室は、指導内容と空間利用の関係をみたところ教室形態別に異なる空間利用パターンがみられた。障害に応じた指導をするためには一つの教室内で運動や学習の空間、保護者の待機、教材の保管などが必要である。情緒と言語では指導内容から空間パターンの特徴が明確にみられたがLD・ADHD では指導内容の多様さがあり、より詳細な分析が必要である。本調査対象のF 市は通級指導教室の整備が行われているが空き教室をそのまま利用する等で整備ができていない自治体は多い。今後は発達障害への配慮の視点から通級指導教室の整備基準を検討することが課題である。