観光地の新たな視点を与えるための気づき支援法の提案

摘要

本論文では，観光地の新たな視点を与えるための気づき支援法の提案をした．本提案手法では，観光客の気づき（思ってもみなかった観点）を「検索による気づき」と「推薦による気づき」によって支援する．システムは，ユーザ自身が認知的・感性的情報に基づいて写真を分類できる仕組みを提供することで検索による気づきを支援する．またシステムは，システムの基準で自動的に写真を分類して表示することで推薦による気づきを支援する．さらに本研究では，観光地を表現する情報をその観光地写真に何が写っているのかという「認知的情報」と観光地写真から受ける印象の「感性的情報」と定義し，用いる．認知的情報は写真をカテゴリに分類し，感性的情報は写真の色相・彩度・明度・構図により，写真を分類する．また，認知的情報と感性的情報から分類したものに時間変化をあわせて表示する．ユーザはこれらの多面的な見方をすることによって，観光地の新たな視点に気づく．