レゴリスからのアルミニウムおよび酸素の獲得を目指したCW レーザーアブレーションによるアルミナ還元

摘要

本研究では, CW レーザーアブレーションによるアルミナ還元に成功した. また生じたアブレーションプルーム内の温度はレーザー強度に対して単調増加し, 3,000 K から3,850 K に変化した. それに伴い還元率もレーザー強度に対して単調増加し, 1.2 atm, 2.6GW/m~2 において実験条件中最大値である還元率ηre=13%が得られた. これは先行研究のLSP を用いた手法よりも高い値であり, CW レーザーアブレーション手法の優位性が示された. また半導体レーザーによる予加熱により, アルミナ焼結体の熱破壊が防げることが示された. さらにホルダーへの熱損失低減によりアブレーション速度が約4 倍にまで増加した.今後さらなる熱損失低減の改善を行うことで還元率およびアブレーション速度の向上が期待できる.