UASB槽内から分離した嫌気性原生動物の捕食特性と基質となる細菌が増殖に及ぼす影響

摘要

都市下水を処理するUASB槽内には、細菌•占細菌だけでなく、原牛動物も10~3-10~4 cells/mL程度の存在量で、自然環境中と比較して高濃度に存在している。原生動物は、その捕食作用によって、細菌•占細菌の存在数を制御することや細菌叢に影響をおよぼすことが報告されている。そのため、原生動物が排水処理に与える影響を考える上で、その捕食特性は重要な情報である。しかし、UASB槽内に生息する原生動物がどのような細菌をどの程度捕食しているかは明らかにされていない。そこで本研究では、都市下水処理UASB槽から分離した嫌気性原牛動物であるCycliaium sp.、 Cercomonas sp.、 frichomitus sp.について培養実験を行った。原生動物の基質として異なる種の細菌を使用し、原生動物の捕食特性及び倍加時問を調査した。