タイヤリサイクル製品中の有害物質の含有傾向と経口摂取時のアベィラビリティ

摘要

タイヤにはヒトに対する発がh性を有する多環芳香族炭化水素類(PAHs)を含む伸展油や加硫促進助剤の不純物の鉛(Pb)及び力ドミゥム(Cd)等の有害物質が含まれる。廃タイヤ（ELT)をリサイクルした人工芝用ゴムチップ(CRC)やゴム舗装(CRP)には前述の有害物質が含まれ、スポーッ施設及び保育所等で用いられている。これらの使途はスポーツ選手及び乳幼児等への暴露経路となりうる。REACH規則ではべンゾ(a)ピレン(BaP)等の一部PAHsを基準値以上含む伸展油の上巿を禁じており、 RoHS指令ではPbが1,000ppm、 Cdが100 ppmを超える製品の上市を禁じている。しかし、国内において同様の規制はなく、流通するタイヤ及びタイヤリサイクル製品（TRP)中の有害物質の含有傾向も明らかでない。そこで、本研究ではTRP中の有害物質の含有傾向及び経口摂取を想定した模擬胃液によるアベイラビリティを評価した。