SPR免疫センサを用いたトウガラシ果実中のカブサイシノイド検出

摘要

本研究では，抗HVA-CCHポリクローナル抗体とSPRセンサを用いて，間接競合法によりカブサイシノイドの測定を行った.4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジルアミン塩酸塩(HMB)を表面に固定化したSPRセンサチップと抗体濃度25ppmで，カプサイシン，ジヒドロカプサイシン，ノルジヒドロカプサイシンのそれぞれの検出限界は27, 35, 50ppbであった.また，トウガラシ果実から抽出したサンプルの前処理に固相抽出スピンカラムを用いたところ，ピーマン，シシトウガラシでは，抗体結合量が減少せず，サヤトウガラおよびシマトウガラシは，抗体結合量が減少した.以上の結果から，SPR免疫センサを用いたトウガラシ果実中のカプサイシノイド検出の可能性があることがわかった.