立地から見た自立型高齢者住宅の供給特性に関する基礎的研究

摘要

少子高齢化の時代を迎え、高齢者のみの世帯が急増していることから、これらの世帯を対象とした高齢者住宅の需要が高まっている。特に、2012年には団塊世代が高齢期を迎えることから、比較的健康な高齢者を入居対象とした自立型高齢者住宅の需要が増加すると予想される。 2011年2月には高齢者居住法の改正案が閣議決定され、高齢者支援サービスが提供される「サービス付き高齢者住宅」の創設がほぼ確実となり、今後の高齢者住宅は「自立型高齢者住宅＋ケア」のスタイルが主流になると考えられる。また、住宅に併設された介護事業所を拠点として、入居者のみならず周辺の住民までを生活支援サービスの対象とした「地域包括ケア体制」が推進されていることから、立地の検討が重要になる。