円覚寺の復元に関する研究その10　斗拱組織からみた円覚寺三門

摘要

円觉寺は1492年に建設が始まり、3年後の1494年に中心伽藍の完成をみている。禅宗様建築の特徴をもつ総門、三門、仏殿の3棟をほぼ同時に建てたとした時、その柱間や木割りなどに何らかの共通項があつたのではないかと考えられる。柱間および斗拱組織について検証することで、後の改変ゃ修復の可能性を視野に入れた、建築する際に考えたと思えることを考察する。