キャンパスを活用した大学連携型リタイアメント・コミュニティに関する基礎的研究:米国ラッセルビレッジの現地調査を通じて

摘要

米国には1960 年代から開発された多くのﾘﾀｲｱﾒﾝﾄ･ｺﾐｭﾆﾃｨが存在するが、本研究ではその中でも特に、1990 年代以降に増加した大学と連携したﾘﾀｲｱﾒﾝﾄ･ｺﾐｭﾆﾃｨ (University LinkedRetirement Community 以下ULRC )に着目し研究対象としている。ULRC は、社会的文化的活動によって知的好奇心を満たす生活を求める健康で活動的な高齢者のニーズを受け、年齢や健康状況等に応じ、同一敷地内でIndepedent Living(IL)、Assisted Living(AL)、Nursing Home(NH) のサービスを享受することができるContinuing Care Retirement Community(CCRC)の発展型と考えることができる。わが国でも日本初の試みとして、関西大学の取り組みが注目されている。