既存観光サインの現状分析八代市日奈久温泉街のまちづくりに関する研究 その５

摘要

現在、一昨年度に日奈久まちづくり協議会注１)がまとめた「サイン計画基本計画書」をベースに、実施に向けた協議をおこなっている。今年度には総合案内板、観光施設説明板、行先表示板が相次いで設置される予定である。基本設計に盛り込まれた観光施設説明板の案を図１０に示す。これは八代高専の学生の案を基に決定したもので、学生のアイディアが実施まで繋がり、学生にとって継続的に最終段階まで携わることができる貴重な事例である。この進行中のサイン計画の中で、住民と関係団体が連携した形での設置からメンテナンスまでの総合的な設置管理システムが構築できるかが非常に重要である。これまで、メンテナンスが適切に実施されていなかったり、全体のコーディネートがなされていなかったりした結果、廃れたあるいは統一感のないという町全体の印象に繋がっている面も否めない。今回の調査は観光サインに焦点を絞ったものであるが、現実には商店のサイン等様々なものがある。従って更に詳細な現状分析を行い、街全体のサイン計画の指針へと繋げていくことも必要である。