人口減少率の高い市町村における都市のコンパクト化の調査研究:北海道空知エリアのインタビュー調査より

摘要

国立社会保障人口問題研究所（社人研）の人口推移予 測をもとに、福島県を除く全国1684 市町村を対象に、各 市町村の2010 年比の2040 年人口の減少率を算出した。そ の結果、人口減少率が高い上位30 の市町村に、北海道空 知エリアの5 市町村がランクイン。更に、その5 つのうち、 夕張市、赤平市、歌志内市、三笠市の4 市町村においては、 まち?ひと?しごと創成総合戦略にて『コンパクト化』 計画を掲げていることがわかった。上位30 の市町村の中 で、『コンパクト化』を掲げる市町村は、同じく北海道の 松前町と奈良県の天川村のみであり、人口減少と都市の コンパクト化の研究を進めるにあたり、空知エリアの調 査は不可欠かつ貴重なものと言える。今回訪問した市町 村は、2010 年比の2040 年人口の減少率が、夕張市の 35.6％を筆頭に、歌志内市36.7％、三笠市38.6％、上砂川 町39.5％などと、今後人口減少が進む日本において、最も その問題が顕著な市町村である。そして、その人口減少 と町の希薄化は日々進行している。１つ１つの市町村の 現状を把握することに加え、市町村の過半数が2040 年に 人口が半減以下となる空知エリア全体の理解を深めるこ とが踏査と調査の1 つの大きな目的である。