下本町防災ビルの建築的特徴 犬山下本町における防災建築街区の特徴と再生に関する研究 その3

摘要

下本町防災ビルの建築的特徴を以下にまとめる。①伝統 的な町家と類似した配置構成をとる。②各敷地を縦断する 防災道路が存在する。③間取りに標準型はない。④間口いっ ぱいの開口部を持つ。⑤統一感のあるファサードデザイン。 ⑥増築の余地を残した特徴的構造を一部に有する。⑦縦 方向に所有が区分され境界壁は共有される。⑧配置構成 上、敷地奥と防災ビル上階へのアクセス方法が限られる。 　今後の活用にあたって活かすべき特徴として、①?②?④? ⑤?⑥が挙げられる。③は改修における間取りの改変にも 一定の自由度があることを意味する。活用にあたっての空 間構成上の課題にとしては、⑦?⑧が挙げられる。⑦は境 界壁をまたぐ利用にあたっての課題であり、⑧は建物の使 用率を高めるために、一区画を複数の利用者が使用する際 に解決しなければならない課題である。