旧デフォレスト館の建具にみるモールディングの意匠と分布について:旧デフォレスト館および明治期東北地方における〈木造洋風建築〉の細部意匠に関する研究（２）

摘要

宮城県仙台市の<旧デフォレスト館>（現?東北学院大学所有）は、1887年頃に創建されたコロニアルスタイルの住宅で（図1）、市内で現存する唯一の木造宣教師館である。東北における近代化の一端を表徴する建物として、その具体的な意匠や構造をうかがい知れる遺構として、きわめて貴重な歴史的建造物の一つである。