建物の要求条件に基づく定量的LC評価手法に関する研究: キャンパスFM業務モデルに閏する研究 その3

摘要

近年、PFI等に見られるが新規建設や改修事業において、「投資」に対する「効用」を考慮しプロジェクトを、ライフサイクルにわたり様々な視点で評価する必要性が高まりつつある。プロジェクト計画·立案の段階に着目すると、建物への多岐にわたる要求には専門家の技術的視点からユーザの意向へ配慮したアプローチが先行し、ユーザの視点での建物の「効用」が効率的に現れにくい状況にある。そこで近年、ユーザ参加型としてワークショップ等の手法が注目されつつあるが、案の「評価」へは導かれていない。そこで、専門家とユーザの知識と立場の違いを考慮して建物の評価基準と要求内容を明らかにした上で、計画案の有効性を評価する手法が必要である。また過程は合意形成を見据えた明示性が求められる。