会話中の沈黙時に表出するロボットの振る舞い評価

摘要

近年，人間との会話を目的としたロボットの研究が盛んである．これらのロボットは相手の言語/非言語情報に基づいて円滑に会話が進むように自分の行動を選択している．しかし，現状のロボットでは能力不足のため，気まずい沈黙が生じて，会話の修復が困難になる場合がある．人間であれば，会話中に沈黙が生じた際,「ウーン」などの無意味語や「手で口元に触れる」等の動作(フィラー)を表出して会話を修復する[1]．従来研究では，人間とロボットの二者会話の映像を第三者が評価したとき，ロボットのフィラーが人間のフィラーと同様，気まずさ軽減，誠意の印象伝達に効果があることが示された[2]．ここでは,印象伝達にとどまらず，人間と同様，会話修復ができるかどうかを評価する.