スリーブ組立式熱間圧延ロールに生じるスリーブ焼嵌め界面クリープの解析（トルクが無い場合）

摘要

鉄鋼圧延ロールには，軸部と胴部が一体の中実ロールの他，胴部スリーブが軸に焼嵌めされたスリーブ組立式ロールがある.軸を繰返し再利用できる等の利点が組立式ロールにはあるものの，スリーブと軸とが相対的に円周方向にすべり，スリーブ割れを引きおこす組立式固有の問題には未解決な部分が残されている.本研究では，円周すべりの中でも，焼嵌め計算上十分と見做される条件で生じるすべりに注目する.このすベりをここでは界面クリープ(接触界面での微小すベり）と仮称し，FEM解析により，そのメカニズムの解明を試みる.