トリプルスケール均質化法を用いた平織GFRP 積層板の温度依存弾-粘塑性特性評価

摘要

平織積層板は，繊維束を織り込んだ平織布を積層し，母材として樹脂材料を含侵させた繊維強化複合材料の一種であり，軽量かつ高強度・高剛性等の優れた力学的特性を有するから、航空宇宙分野，自動車分野，エネルギー分野などで主要構造部材として広く利用されている．このような背景から平織積層板は，様々な温度環境下に晒されることが想定され，その際，積層板内の樹脂材料の温度依存特性により積層板の特性が非線形的に変化し，思いもよらない変形・破壊等を招く恐れがある．そのため，温度変化に対する平織積層板の力学特性の変化を精度良く解析することは，この材料の安全性・信頼性を高める上で非常に重要な課題である．