フランジ付きスプリット・ホプキンソン棒法を用いた低強度材料の衝撃圧縮試験に関する数値解析

摘要

スプリット・ホプキンソン棒(Split Hopkinson Bar: SHB)法は現在，最も信頼性の高い衝撃試験法の一つとして知られ，広く用いられている．基本的なSHB 圧縮衝撃試験装置は試験片を挟hだ入力棒および出力棒と，同軸上に設置された打撃棒で構成される．空気圧などで打ち出された打撃棒の衝突により入力棒中に応力波が発生，伝播し，試験片が衝撃圧縮される．打撃棒，入力棒および出力棒が全て同径，同材料である場合，試験片両端で応力の釣り合いが取れていると仮定すれば，一次元弾性波伝搬理論により試験片の変形中時刻t における応力σ，ひずみ速度ε̇，およびひずみεはそれぞれと表される．ここでA，E，ρ，およびC0 はそれぞれ入出力棒の断面積，ヤング率，密度，および縦波弾性波伝搬速度であり，As およびlsは試験片の断面積および長さである．また，εi，εr，およびεtはそれぞれ入力棒および出力棒で計測される入射波，反射波，および透過波である．