リゾチームタンパク質の低温結晶化における電埸印加の効果

摘要

タンパク質の結晶構造は、バイオ'ライフサイエンス分野の研究をはじめ、診断薬や治療薬などの創薬や機能性食品への応用開発における重要なデータベースである。最近、x線や中性子線による回折測定ゃ構造解析の技術レベルがますます向上している一方、依然としてタンパク質結晶の作製がボトノレネ ックとなっている。構造をベースとするタンパク質の機能性の解明では、より高精度なタンパク質結晶 構造情報が要求される。結晶回析測定を低温で行うのが当然であるが、タンパク質構造配向の乱 雑さが少ない、高品質なタンパク質結晶の作製が求められている。良質なタンパク質結晶を得る には、構造配向の乱れが少なく熱的ダメージが防止できる低温状態で行うのが理想である。しか しながら、低温におけるタンパク質の結晶化は、溶液中で一度に多数の結晶核ゃ微結晶が析出し、 タンパク質の結晶成長が抑制されるという大きな問題がある。