金セミシェルアレイ上の光誘起局所加熱による熱対流形成

摘要

金属ナノ構造は局在表面プラズモンによる光吸収により，高効率な光熱変換が可能であ る.この熱の応用が近年盛んであり，光熱治療，太陽光熱変換，局所化学反応などの研究がなされている.特に，金島状構造に水中でレーザー照射を行うと直径10 nm以下の気泡が発生し，気 泡周辺ではマランゴニ対流による溶液の撹拌が生じることが確認され，マイクロミキサーとして の応用が期待されている[1].そこで本研究では，作製プロセスがより低コストなコロイドの自己 組織化により金セミシェルアレイを作製し，水中でのレーザー光照射下におけるマイクロバブル の発生と，その周囲のマランゴニ対流について検討した.