塗布法による三酸化モリブデンとコアシェル量子ドット薄膜の作製と発光ダイオードへの応用

摘要

コロイド状量子ドット(QDs)は、有機発光ダイオード(OLEDs)や太陽電池(OPVs)などの光電子応用の可能性が高いため大きな関心を集めている。コアシェル型CdSe/ZnSナノクリスタルはそのサイズを変えることによって、可視スペクトルにおける発光波長を細かく調整することができるため実用的な用途に応用できることが期待されている。相分離を行う際に使用するCBPは2.56eVの高い三重項エネルギー両極性電荷輸送特性を持ち、複合正孔/励起子ブロック層を形成するため発光層を介して正孔の拡散を効率的に遮断する。また三酸化モリブデン(MoO_3)は高い仕事関数を持つワイドバンドギャップな物質であり、正輸送層やバッファ層として注目されている。本研究では安価に作製できるスピンコーティング法によってCdSe/ZnS量子ドット、MoO_3薄膜を作製し評価した。