板金CAD/CAM－“脱下請け意識”をバネにお客様に何が提供できるかを考える：30％コストダウンのVA/VE提案で活路を拓く

摘要

"小牧山の合戦"といえば豊臣秀吉と徳川家康が初めて戦を交えた場所として有名だが、昭和50、60年代はこの付近に工場を構えた大手工作機械メーカー、オークマ（旧社名大隈鉄工所）、ヤマザキマザック（旧社名山崎鉄工所）、大隈豊和機械（旧社名豊和産業）、アマダマシニックス（旧社名ワシノ機械）、村田機械などのメーカーが旋盤、マシニングセンタなどの工作機械の製造·販売で凌ぎを削った場所として産業界では話題となっている。 ピーク時は1兆4千億円の生産額を達成したわが国工作機械産業のメッカとして、この小牧山合戦は日本経済発展の語り草にもなっている。 しかし、最近はわが国の工作機械業界も生産額において追い上げるドイツを僅差でリードして世界No.1を保っているものの、その生産はピークの半分、7千億円にまで減少している。 13年度も前年比では10％以上の落ち込みとなり、名門企業といわれた池貝鉄工、新潟鉄工所、大日金属といった企業が倒産に追い込まれている。 しかも、多くの工作機械メーカーは欧米企業との競争に加え、最近は韓国、台湾、中国、インドなどの工作機械メーカーとの競争が激化、特に市場の拡大が期待されるアジア市場で熾烈な価格競争を行なっている。 すでにアジア向けに関してはタイ、シンガポール、中国などで現地生産を行なう企業も数を増し、国内生産は需要の減少に加えて、生産の海外移転のダブルパンチで軒並み生産台数が落ち込み、いずれもピーク生産の5割減となっており、雇用調整を含めた構造改革を進める企業が増えている。