泌尿器科におけるロボッ卜支援手術の進歩一前立腺全摘除術一

摘要

前立腺全摘除術（Radical Prostatectomy ： RP)は限局 性前立腺癌に対する最も標準的な治療法である。2001 年にBinderらがロボッ卜支援前立腺全摘除術（Robot-Assisted Radical Prostatectomy: RARP)を報告して以 降''，米国を中心にRARPは開放前立腺全摘除術や腹腔 鏟下前立腺全摘除術に代わる標準的術式として急速に 普及した。現在，米国では75%以上のRPがRARPで施 行されている"。日本でもRARPが2012年に保険収載さ れて以降の普及は目覚ましく ，当院でも年間300例を超 えるRARPを施行している。2013年には全国で約6,000 件のRARPが施行されるに至り，日本でもごく一般的な 手術として泌尿器科医に受け入れられている。本稿で はRPにおける口ボッ卜支援手術の進歩を従来の術式と の比較を含めたこれまでの報告を参考にして述べたい。