EUSガイド下膵仮性囊胞ドレナージが奏効した groove pancreatitisの1例

摘要

症例は49歳男性.CTで帯状の低造影効果を示す膵groove領域と十二指腸下行部の狭窄とを認めた. groove領域に径32X20mmの囊胞性病変を認め，膵仮性囊胞を伴うgroove pancreatitisと診断した.保 存的治療中に膵仮性囊胞が増大したため，EUSガイド下膵仮性囊胞ドレナ—ジ（EUS-guided pancreatic cyst drainage ； EUS-PCD)を施行した.これにより囊胞は縮小して脬炎の病態も改善し，術後37 日目に退院となった.術後1年間，再発なく経過している.難治性のgroove pancreatitisに対しては EUS-PCDが有効な治療法となり得る場合もあり，症例により適応を考慮すべきである.