我が国では2019年からロボット農機や情報通信技術(Information and Communication Technology,以下ICT)を用いた「スマート農業技術の開発実証プロジェクト·スマート農業加速化実証プロジェクト」が進められている。農業の生産現場において,自動運転技術(ロボット技術)による労働時間の削減(図1)や作業の高精度化,データに基づいた経営·栽培管理や行いながら,収量と品質の向上による収益の改善や価格競争力の向上を目指して取り組まれている。このプロジェクトでは,イネだけでなくムギやダイズの栽培,野菜や果樹,施設栽培,および畜産分野など幅広く進められている。特に,イネなどの土地利用型農業では,人工衛星測位システムと慣性測定装置を航法センサとして,自動運転が可能なロボットトラクタ,ロボット田植機,ロボットコンバインなどの大型ロボット農機が実用化された。
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