円熟のスーパーアスリート - ポルシェ911スピードスター

摘要

正直言ってポルシェの70周年記念モデルの展開には“なhだかなぁ”という思いを抱いた。タイプ993ターボ1台だけの再生産、グループ5レーシングカー935／78“モピーディック”へのオマージュだという新型935（こちらは77台だけの限定生産）……。しかも両車とも一般公道は走れないという。ちょっとあまりに安易過ぎないか？ポルシェが偉大なメーカーだということは誰よりも承知しているつもりだが、一方こういうことをさせるとあまりセンスがよろしくない、というのが率直な感想である。実はスピードスター·コンセプトに対しでも同じ印象を受けていた。純然たるロードカーなのに、ゼッケンサークルまで描かれたシルバーとホワイトの塗り分けがまず個人的にいただけなかったし、単にウィンドスクリーン高（と必然的にルーフ高）を低くしたコスチューム優先の派生モデルと捉えていたからだ。実際過去の911スピードスターはそうだったし、漏れ伝わってくる情報でもカレラ4Sカブリオレがベースと開いていた。