東京大学武田先端知クリーンルーム：学科を超えた共同研究·産学連携のプラットフォーム

摘要

設計教育研究センター(VDEC)は、武田理研工業（現アドバンテスト）の創業者である武田郁夫氏の寄付をもとに「武田先端知ビル」を建設し、学内外の共同研究プラットフォームとして運用を開始した。 本ビルには、クラス1(FED- 209D)のセクションを含む最先端のクリーンルームが設置されている。 このクリーンルームを拠点として、本学内に多数存在するニューマテリアル、マイクロセンサ、マイクロマシン、マイクロリアクタ、微細加工および実装技術など幅広い工学停域における先端的な知見·技術（「先端知」）を有機的に融合·実装し、従来の枠にとらわれない機能融合デバイスを開発していく。 大学にスーパークリーンルームが存在することは、もはや稀有な例とはいえないか、本クリーンルームはその運用方法に特徴がある。本稿では、東京大学武田先端知クリーンルームの概要と、クリーンルームで行われる共同研究について紹介する。