試料の取り扱い，データ処理法とその利用方法

摘要

代表的な表面分析手法である光電子分光法（XPS），オージェ電子分光法（AES），2次イオン質量分析法，グロー放電発光分光法（GDOES）そして全反射蛍光X線分析法などに関する国際規格の作成を行うため「ISO TC（Technical Committee）201表面化学分析」が1992年に組織され，8部門のSub－Committeeと1つのWGが活動を行っている。Sub－Committee2（SC2）は「一般的手順（General Procedure）」について，Sub－Committee3（SC3）は「データ管理及び取り扱い（Data Management and Treatment）」について，それぞれ国際規格案の審議および規格の作成を行っている。 SC2では「試料の取り扱い」，「標準試料」，「結果の報告」などに関する審議が行われている。 本報告では国際規格として審議中の「試料の取り扱い」について概説すると共に，SC3の活動において制定された「データ管理及び取り扱い」に関する2件の規格について解説する。 また，規格の活用方法についても述べる。