爆騰LPガスCPも1月は大幅下げとなるか！？

摘要

サウジアラムコ社は11月28日，わが国の輸入関係各社に対してLPガスの12月CPをプロパン860ドル，ブタン885ドルとした旨，通知してきた。 プロパン·ブタンともに前月比130ドルもの大幅値上げとなった。 この3か月でCPは300～305ドル上げとなったわけで，「毎月CPが100ドル上がり，元売仕切価格が毎月10,000円／トン上がる」事態が続いている。 毎月この記事で指摘しているように，この急騰原因の大半は原油の急騰にある。 WTlは8月には72.36ドル／バーレルだったが，9月79.63ドル，10月85.66ドル，11月94.631レとなった。 WTlがいつ100ドルを突破するかが問題となっていたが，改めてエネルギー市場の基本は原油であり，その動向を外れた個別燃料の市況形成などあり得ないことが我々に突きつけられた。 「WTlが100ドルを超えるならLPガスCPは1,000ドルになる！ 」も決して荒唐無稽でないことが示されたのだ。 原油急騰に世界的に需要期であるしPガスの独自市場の動向が部分的に上乗せされた結果が130ドル上げということになろうか。 ここ何回か当該記事で指摘してきたが，今次のWTl急騰の背景には「石油という市場商品の金融商品化」という側面が最も如実に現れた。 これに対して国家がほとhど有効な手を打ちえないことも明白になった。カジノ資本主義の下，行き着くところまで行き着いた市民社会の国家併呑過程が始まったといってよい。