日本初!メカニカルリサイクルによる飲料用PETボトル水平循環の実現

摘要

全国の家庭などから回収されたPETボトルは貴重な資源でありながら，多くが海外（主に中国）へ流出してしまっている。また，国内での再利用においても，食品グレードに関する安全性確保の点や，再生時の樹脂の特性変化から，ラベルや卵パック等のPETフイルム·シート，衣服やカーペット等のPET繊維など，違う用途への再商品化が主流となっている。サントリーでは現在回収されているPETボトルの品質が非常に高いこと，またメカニカルリサイクル技術が進歩してきていることに着目し，早くから再縮重合装置を導入してリサイクル技術を蓄積していた協栄産業株式会社と協働して開発を進めてきた。多くの評価項目の中で導入判断のポイントとなる安全性については，自社独自の分析と解析によって実証し，日本で初めてとなるメカニカルリサイクルによるPETボトルの水平循環を実現した。2011年5月より「リベットボトル」として当社榛名工場で生産するウーロン茶2L製品に導入を開始したので，以下にその詳細を述べる。