教師リカレント用教材としてのオゾンによる汚染水净化装置

摘要

オゾンによる水の浄化装置は、静電気応用の代表的な機器の一つである。東京都の浄水場（利根川水系）では、飲料水の浄化処理システムにも高度净水処理と称してオゾン処理が組み込まれている。オゾン処理システムは、人間の生活の中に安心·安全を提供できるものであり、生活の基盤を支える技術のひとつといえる。しかし、グローバルにみると、水道水をそのまま飲料水として使用できる国は多くはない。日本に近いASEAN諸国でも、都市部におい.てさえ生活排水や汚染水の処理施設が少なく、河川の水や地下水は衛生面での問題が多い。（郊外では生活排水ほとhど垂れ流し状態である。）飲料水や生活水の浄化装置の普及率は、その国の生活水準のバロメータともなり得るので、各国政府の関心も高い。このような状況にある国の高校生や大学生にとって、オゾンによる汚染水の浄化を扱う教材は、啓発的な意味も含めて、きわめて関心を引くものであると考えられる。