工場で働く研究者のひとりごと

摘要

昨年末，編集委員の一人から執筆を依頭され,酔った勢いで快諾したもののいざパソコンに向かうと何を書いていいのやら…。学会に対する提言とか触媒誌に対する提案なhてものを書けるわけもなく，研究とはこうあるべきといえるほど偉いわけでもない。ということで,自分の過去や現状を「報告」し，こhな研究者もいるのかということを知っていただくことにした。学部4年ぞ研究室に配属されるとプラスチックの油化というテーマを与えられ，ひたすら実験を繰り返した。 PVCをSUS製オートクレーブ内で加熱·分解するとオートクレーブがだhだh軽くなっていくとか，鉄を活性炭に担持したものを電気炉に入れると錆が残ったなhていう失敗もしつつ，それなりに楽しく「研究」できたように思う。 しかし，この研究が自分や社会にとって何の役に立つのか，そもそも大学での研究が自分に合っているのか,についてはずっと不安だった。 もう少し考えてみようということで，とりあえず修士課程に進学した。