難加工マグネシウム合金大型板材の高効率量産プレス成形金型に関する研究開発

摘要

本研究開発では最終的に単純形状ではあるがボンネットインナーのような大型プレス加工も可能な金型設計および面状ヒーターの開発に成功した。 本研究開発終了後、付加価値を高めた製品化を進めるためには、高級感の出せる表面処理、塗装技術の確立と量産体制の構築が必要である。 本提案企業の中には燕·三条地域のマグネシウム合金の表面処理および塗装技術を有する企業と協力し、電子機器の本体ケースの実生産を開始し、量産化技術を確立している。 したがって、本研究開発成果となる大型薄肉マグネシウムプレス加工技術に、燕·三条地区の表面処理および精密塗装の量産技術を総合して製品サンプルを製作し、家電および自動車産業の大手メーカーに評価してもらい、事業化に発展させたいと思っている。 その際、最大の問題は大型板材の安定供給である。 今回使用した板材はカナダから購入したもので、非常に高価である。現在、中国、韓国で双ロールキャスティングにより安価な板材が供給されようとしている。 今後、さらに板幅2m程度までの広幅材で、内部品質および表面品質とも優れる板材が安定的に供給されるようになることを期待したい。