音源探査装置（Noise Scope）ビームフォーミング法

摘要

これまで，対策すべき騒音源を特定するにあたり，複数の騒音計や振動計を用いた多点測定（図－2参照）を実施することが一般的であった。しかし，橋梁部など複数の騒音源が存在する道路構造では，騒音源と想定される場所の近くにマイクロホンなどのセンサを取り付ける必要があり，高所での危険な作業が伴うと共に，測定点が多ければ多いほど調査や分析に多大な労力を費やしてきた。これらの状況を踏まえ，高速道路総合技術研究所（以降NEXCO 総研と記す）では非接触センサの活用による調査の安全性の確保と調査·分析の効率化を目的とし音源探査技術の高速道路への適用を検討してきた。本報文ではNEXCO総研が所有している音源探査装置（以降Noise Scopeと記す）の概要と高速道路における騒音調査での活用事例を紹介する。