超精密位置決め技術の最新動向と設計のポイント 解説5 精密位置決めにおける多軸センサの活用

摘要

精密位置決めシステムは半導体製造·検査装置や超精密加工システム，精密形状測定器などのステージに幅広く用いられている。特にナノメートルオーダーの超精密位置決めの達成には，各種センサによる位置決め誤差および連動誤差の検出とフィードバック制御による補正が採用されており，ステージ変位や姿勢を高分解能かつ高精度に検出する位置決めセンサは重要な基盤技術の 1 つである。近年の位置決めシステムでは，リニアステージの長ストローク化や 3 自由度直交座標機構や多関節機構などの多軸化の傾向が高まっており，それらに対応したセンサの研究開発も盛hに行われている。本稿では，リニアステージの位置決めセンサとして広く用いられている 1 軸変位センサの基本原理と精密位置決め装置への導入事例を紹介し，多軸精密位置決めセンサに関する近年の研究事例を紹介する。