コンピュータ活用時の知的資質分析評価方法

摘要

現在，教科書や補助教材のデジタル化や個人専用パソコンの所有が進hでおり，今後の教育ではコンピュータ依存度が大きくなるであろう．本研究の目的は，こうした教育環境の情報化に対応するために，パソコン利用時の知的活動の根拠となる知的資質を計測する「知的資質分析評価システム」を開発することである．本研究では，パソコン利用時の知的行動を観察·分析し，学習者の知的資質（記憶力，論理性，推理力，識別力，敏捷性，正確さ，忍耐力，決断力など）を定量的に評価する手法を解明する．知的資質分析評価システムによって，パソコン利用時の知的行動や知的資質の内訳を知り，学習者にとっては自分の特性を知り，教員においては科学的根拠に基づく新たな学習支援の方策を検討することが可能になる．こうした，コンピュータ活用の適性を資質として評価することで，今後の情報化された教育環境での学習指導方法の改善に貢献するであろう．