類似性に基づくレポート剽窃の検出ツールの改良とソースコードへの適用

摘要

近年，教育現場でのネットワーク環境が整備されつつある．しかし，レポートのオンライン提出において，学生が安易に答案の剽窃を行う傾向がみられる．そこで，類似性に基づくレポート剽窃の検出ツールを開発している．類似性の判定には，最小操作回数による編集距離，および圧縮比率による情報距離の2つの手法を併用する．適切な事前処理を行って，実用的な判定精度と効率化を目指す．各種の教育支援システムにプラグインとして提供する．教師側で不正行為の摘発に用いるだけでなく，学生側で提出時の事前警告にも用いる．特に，C言語のプログラミング課題に対して，ソースコードとアセンブルコードの両面から適用する．予備実験を踏まえ，単独の検出ツールとしてのGUIや，プラグインとしての外部インタフェースを改良した．また，ドキュメント指向DB を採用して，分散処理を導入し，計算の高速化を図った．