温家宝総理の訪米一問題は先送り

摘要

温家宝総理は12月7～10日の日程で米国を公式訪問した。 胡錦濡指導部が2003年3月に本格始動してから、中国首脳が訪米したのは初めて。 12月9日の米中首脳会談は焦点の通商摩擦問題をめぐり、両国の協調姿勢が目立った。背景には、台湾問題を抱える中国側が米国の立場に理解を示した一方、米国も北朝鮮の核問題をめぐって中国との連携が欠かせないという事情がある。 今回の会談は、経済問題について冷静に対処する雰囲気が醸成される契機になる可能性はあるが、米中の貿易構造は簡単に変わるものではなく、問題を先送りしただけともいえる。 12月9日、ブッシュ大統領と温家宝総理はホワイトハウスの大統領執務室で40分間会談し、その後スノー財務長官ら経済閣僚も交え40分間討議した。