新生児感染症

摘要

新生児感染症，特に敗血症は，死亡率が高いばかりではなぐ神経学的予後に影響を与える可能性のある感染症であ る。早発型感染症は母体からの垂直感染により，遅発型感染症は院内感染により発症する。原因菌としてブドウ球菌，特にMRSAが多いことがわが国の特徴である。新生児は無菌状態で出生するため，異常フローラを形成しやすい。新 生児敗血症は異常フローラに皮膚粘膜の破綻が加わり発症する。したがって.新生児敗血症の診断?治療?予防を考え るうえで最も重要なことは，新生児のフローラに着目し，異常フローラを早期に発見し，異常フローラをコン卜ロール することである。