ダム貯水量の不足による節水潅漑への転換

摘要

県営畑地常総合整備事業（担い手育成型）三崎地区にて畑地潅漑施設整備を行い，平成20年から順次散水を開始して，平成22年には全受益69haの散水を行う予定である。しかし，水源である西部ダムの貯水量回復が当初の想定よりも低調であり，計画どおりの安定的な水利用が行えない事態が発生している。このため，新規水源の確保が必要となることから，現在建設中である徳之島ダムへの部分的な受益編入を行うこととしている。しかし，地区の全受益が散永を開始する平成22年から，徳之島ダムが供用開始を予定する平成26年までの4年間は西部ダムのみで全受益を賄う必要がある。このため，西部ダムにおける水収支の再検証を通じて，節水潅漑の導入を検討する必要が生じた。本報では，これらの概要について報告する。