遺伝的アルゴリズムを用いた風力発電システムにおけるファジィ出力制御ルールの調整

摘要

風力エネルギト－の利用方法には，大別してその発電電力を既存の電力系統を通して供給する系統連系運転汝と，ローカル的なエネルギー源として利用する独立運転法がある。 ここで，後者を想定して，エネルギー変動の品質維持よりも出力を最大にする制御について検討している。 これまで，風力発電システムの最大出力制御法について種々の方法が提案されている。 その中で，ファジィ制御を用いた出力制御法は良好な制御性能を実現できることが示されている。 しかし，制御性能の良否を決定するメンバシップ関数やファジィ制御ルールは設計者によって試行錯誤的に設定する必要がある0そのため·設計者がプラントを熟知していなければならず，メンバシップ関数の調整，ルール決定にはかなりの時間と労力を要する。また，設計者が設定した制御ルールが必ずしも最適な制御ルールである保証はない。 それゆえに，ファジィ制御を広く実用化するためには，適切な制御ルールの学習法あるいはチューニング法の確立が重要である。 最近ではこの間題を解決するためにメンバシップ関数，制御ルールなどを自動的に獲得する種々のオートチューニング法が提案されている。