小型分散エネルギーラボとPBL教育プログラム

摘要

筆者の研究室でのマイクロガスタービンに関連する研究プロジェクトは，東大工学部内に設置された「小型分散エネルギーシステムラボラトリー（略称：小型分散ラボ）」の活動の一部として進められている。 まず，この組織について紹介しておきたい。 東大工学部内では，これまで，機械，電気，化学，建築，地球環境などを専門とする教官が個別に小型分散エネルギーシステムに関連する研究を行ってきたが，取り扱う問題の幅の広さや変化の早い当該分野の研究の進捗に即応し，関連教官や研究室所属学生の間で情報を共有するためには学科横断的な組織体の設置が必要と判断し，平成12年に東大工学部内に小型分散ラボが設置された。 このラボは，定例の研究会や卒業研究発表会の他に学外者向けのフォーラムや国際シンポジウムを通じて学内の研究成果を学外に向けで情報発信する役割も併せ持っている。現在，ラボに所属する教官の研究室では，マイクロガスタービンや燃料電池を基幹装置とし，エンドユーザーで多目的·多モードのエネルギー変換·利用を行う小型分散エネルギーシステムを対象に，小型化，高効率化，システム化のための基礎研究を行っている。 以下では，筆者の研究室の活動状況について紹介したい。 現在の研究は，下記のプロジェクトを中心に進められている。