WE-NETガスタービン研究開発と高温·高性能ガスタービンに向けた成果の展開

摘要

筆者の一人はこの水素燃焼タービンの空力設計の一部を担当し，実用化されつつあったCFD（Computational Fluid Dynamics）を使用して，当時開発中の最新の性能向上技術を盛り込hで設計した記憶がある。第I期終了後の国家プロジェクトの方向転換により水素燃焼タービンは実機製造に至らなかったが，このプロジェクトの過程でタービン設計技術の向上解析技術の向上等の成果があり，ガスタービンや蒸気タービンの技術力向上という波及効果をもたらしたと考えている。本稿執筆にあたり，WE-NET水素燃焼タービンの開発を担当した複数のメーカーの当時の担当技術者や開発指導者に話をうかがった。水素燃焼タービンの研究開発の経過と成果，そしてその後の各社の現在に至る製品開発や技術開発に及ぼした効果を考察する。