過回転による中心孔周りの圧縮残留応力均一化を目的としたタービンロークディスク構造の最適化

摘要

タービンロータディスクの中心孔は，冷却流路が形成できるとともに，鋳造欠陥の影響除去につながる等，柄造設計上の利点がある。 しかしながら回転時には中心孔周辺で応力集中が生じるため，疲労寿命の低下などが懸念されるとともに，起動時に欠陥を起点として脆性破壊を生じる可能性がある。そのため中心孔を有するタービンローダディスクを高温に加熱することで降伏応力および欠陥感受性を低減し，過大な回転を負荷することで，中心孔に圧縮残留応力を付与し，脆性破壊に対する強度を増加させる手法が梅沢らにより提案されている。