藻類による河川の水環境評価

摘要

藻類指標は河川の汚濁状況，酸性化，富栄養化などの評価に多くの国で利用されている(Witton et al. 1991, Witton and Rott 1996, Prygiel et al. 1999, Witton 2002)。 また，重金属汚染の指標としての検討や，拍標種の出現状況による汚染状況の評価も行われている（福嶋1987，国立公害研究所1990，高村1995）。 最近は，このような水質状況の指標としてだけではなく，物理環境を含めた河川健全性の評価への適用も検討されている。 ここでは，都市域の水環境評価への藻輝指標の利用に視点を当て，横浜市内の河川を対象とした研究結果をもとに，有機汚濁指標，群集の季節性による水温に対する指標，下水処理水の消毒による影響等を評価するための残留塩素に対する指標について紹介する。