訪花昆虫がパッションフルーツの受粉と果実品質に及ぼす影響

摘要

パッションフルーツはトウケイソゥ科の多年生草本で我が国では垣根仕立て，Tバ一仕立て， 棚仕立てなどで栽培されている.露地栽培では果実に疫病などの病害が発生し品質が低下するこ とから，特に生食用の果実はビニールハウス内で栽培されている.受粉は露地ではミツバチなど の花粉媒介昆虫が行うが，ハウス内では昆虫の侵入が少なく人工受粉の必要がある.開花は9時 頃から始まり10分程度で花弁が開き終わるが，生産者は開花した花の3本の柱頭に丁寧に花粉を つける受粉作業を行っている.しかしパッションフルーツは開花期間が2ヶ月にも及び，開花数 が多い日には受粉作業に数時間を要すことから，高温なハウス内では重労働となる.そこで，ハ ウス内にミツバチを導入しパッションフルーツの受粉と果実品質に及ぼす影響とミツバチの有効 十生について検討した.