デルフィニウム切り花におけるSTS処理後の花持ちの延長と銀含量

摘要

デルフィニウムは，青色を基調とし涼しげな色合いから夏秋期には欠かすことのできない重要な切り花品目となっている．また，デルフィニウムはエチレン感受性の高い品目の一つでもあり，エチレン守こよりがく片が脱離し，観賞価値を失う（Ichimuraら，2000）．これに対し，エチレン作用阻害剤であるチオ硫酸銀錯イオン（STS）の収穫後の短期間処理が，がく片や花弁の脱離抑制に著しい効果があることが報告されている（後藤ら，1998；中原、中村，2002；宇田ら，1994）．しかしながら，STS濃度と処理時間の組み合わせが，花持ちに及ぼす影響については明らかにされていない．