加熱基板上に作製したPeCoSi-AlFナノグラニュラー膜の磁気特性とTMR

摘要

金属－絶縁体ナノグラニュラー膜は、ナノメーターサイズの微細な構造を有し、その特徴的な膜構造に起因するTMRなどの様々な機能性を発現する。ナノグラニュラー膜の特性は、その膜構造に依存し膜構造の変化により特性が大きく変化することが考えられ、薄膜の作製条件をコントロールすることによって、膜構造を制御し、任意の特性の薄膜材料を得ることが可能である。特に、薄膜成長中に堆積する基板の温度を調整することによって、結晶性やグラニュールの粒径を制御できることが考えられる。本研究では，金属－絶縁体ナノグラニュラー膜の中で優れた耐熱性を有するFeCoSi-AlF膜に関して、加熱基板上に薄膜を作製し、その磁気特性、TMRおよび膜構造について詳細に検討した。